セッコク

長生蘭「白蛇殿」

名鑑登録されている品種のみを長生蘭と呼ぶべきなのかわかりませんが、入手時は長生蘭でしたのでそのように扱っています。高知県香美市物部町大栃というところの産だと聞いています。あけぼの斑という分類になるのでしょうか。天冴えで芽出しの頃はほとんど乳白色の新芽で伸びてきます。

あけぼの斑の植物はどれもそうですが、徐々に葉緑素が乗ってくるので植物として生長することができます。芸という点で見れば後暗みという嬉しくない性質で呼ばれてしまいます。でも幽霊のままじゃ文字通りの幽霊になってそのまま枯死してしまうわけなので。白蛇殿は去年の葉にはあけぼの覆輪くらいの斑の残り方をしますから、後暗みといってもかなり良いタイプと思います。

セッコク

長生蘭・金山金剛の飴矢

5年ほど前にネットで購入した長生蘭の、「金山金剛」から株分けされたものです。金山金剛は中斑が基本で芸が暴れやすい品種と聞いていますが、購入したものは20本立ち以上の大株で、そのうち数芽がこの飴矢のものでした。

金山金剛が中透け飴矢となったものは「天童丸」という品種で登録されています。金山金剛自体は中型の品種なので、矢がそれ程伸びるものではありませんが、それにしてもこの鉢に集めた芽はどれもこんな感じの小型になっていて、天童丸とは違うように見えます。透け矢になると小型化する傾向があるそうなので、極端なものなのかと思っています。

中斑は少し残っていますが、青葉に戻ってしまったものが多いので、青葉笛のような無地飴矢で固定してくれても面白いなと思っています。

ガーデニング,セッコク

セッコク「桃苑」

セッコクの「桃苑(とうえん)」という花です。子供の頃に初めて出てきた、セッコクの紅花としてずいぶんと有名な品種でした。今ではそれほど珍しいとはいえない、淡いピンクの色合いですが、当時はセッコクといえば白、まれに素心がある程度でとても人気があったと思います。

中学生の小遣いでは買うのをためらうくらいの値段だったように記憶しています。もっとも、当時のお小遣いは月千円だったかな。今とは貨幣価値も違いますし、多いか少ないかでいえば少なかったかもしれないw チェーン店のラーメンが一杯140円で食べられた時代でした。

ガーデニング,セッコク

セッコク「紫金剛」の花

セッコクの斑入り品種は長生蘭と呼ばれて、江戸時代から続く古典園芸植物のジャンルになっています。しかし花の変異はあまり興味を惹かなかったのか、長生蘭としては扱われていなくて、山野草趣味の中での楽しみとなっています。わたしが子供の頃、ウチョウランやエビネがはやり始めた頃から、セッコクの花物というジャンルが生まれてきたように思います。

これは紫金剛(むらさきこんごう)という桃花の品種で、桃姫タイプと呼ばれるものだそうです。聞香庵さんから購入しました。優しい色合いでよい香りもあります。まだ展開していませんが、葉には蛇皮斑が入るそうです。桃花の品種は茎が長く伸びるものが多く、この品種も伸びます。