クレピディウム・カロフィルム

クレピディウム・カロフィルム

タイやインドネシアなど東南アジア原産の地生ランです。昔は Malaxis という、ホザキイチヨウランやヤチランと同属に扱われていましたが、APG分類では分けられて Crepidium になりました。ホザキイチヨウランは Malaxis のままですが、ヤチランは Hammarbya という属に変更になったようです。

まー葉の様子や花もちょっと違うよねぇ? とは感じていたので、なんとなくまとめていたものを遺伝子調べたら違っていたよということですね。葉模様がきれいなのと、花も面白い咲き方をするランなので、南アフリカ球根類や多肉植物の好きな方には人気がありそうです。

クレピディウム・カロフィルムの葉

葉の地色は茶色系で、日照の状態で裏側に紫が乗ることもあるようです。葉の両縁は銀白色の色になって、ぽつぽつと星のように地色の斑点が入ります。観葉植物として見てもきれいなランです。ジュエルオーキッドとして扱われるレベルなので、しばらくこの仲間に注目してみようかなと思います。

クレピディウム・カロフィルムの花

花はラン科としては少々変わりもので、上下逆さまの唇弁が上を向くタイプです。ほとんどのラン科の花は子房が180度捻られて唇弁が下にある状態で咲きます。逆にその状態が植物としては普通じゃない気もしますが、ランの花といわれて思い浮かぶであろう、カトレア、シンビジューム、デンドロビウムなど全て唇弁が下です。

上の方のつぼみを見ると、徐々に背面に反るように垂れ下がって咲いているのが分かると思います。どなたかの記事でホザキイチヨウランの花は、子房が360度捻れて唇弁が上向いてるってありました。ネットで写真を見ると本当にそんな感じで、ネジネジっとしている子房が分かります。そんな点も Malaxis と Crepidium に分かれた一因なのかもしれません。

小さな花ですけど構造が面白く、色も薄黄色できれいなので花も楽しめるランだと思います。

ガーデニング

Posted by Bsaku