写真,野草

ヤビツギンラン
ヤビツギンラン

いつものカメラと違うので、全体的にあまい写真が多くてアレなのですが、職場近くの雑木林で見掛けたので写真を撮ってきました。付近には少数ですがササバギンラン、たくさんのギンランが見られます。ヤビツギンランというのは、ギンランのペロリアを指す和名で、唇弁が側花弁と同型に変化しているものを指します。

2020年に学名が変更されて、Cephalanthera erecta f. pelorica という地域品種扱いになりました。発見地のヤビツ峠以外でも各地で見つかっているので、それ程珍しい変異でもないのかもしれません。同様の変異はサワラン(アサヒラン)のペロリアのキリガミネアサヒラン、カキランのペロリアのイソマカキラン、ヒトツボクロのペロリアのヒトツボクロモドキなどに学名が付いています。最近の研究では、ヒトツボクロモドキは種が違うそうなので、別種扱いになっているかも。

写真,野草

クゲヌマラン
クゲヌマラン

この仲間の野生ランの存在を知ったのは、わたしが中学生の頃が初めてでしたので、かれこれ50年近く昔のことになります。初めて見たのはキンランで、父とエビネを見に行った途中で出会いました。それ以来この不思議な野生ランの仲間に心惹かれ、ギンラン、ササバギンラン、ユウシュンランと目にしたり写真を撮ったり出来たのですが、もう一種、クゲヌマランという種類があるという事実と、見ることが出来ていないという残念な想いが引っかかっていました。

クゲヌマラン(Cephalanthera longifolia)の存在を知ったのは、大学の自然系サークルに入った頃。幸いにも近くに有名な自生地があると教えてもらったので、先輩かたがた有志のグループで自生地を訪れて、クゲヌマランの花を探しましたが見ること適わず。それからも毎年花の時期に行ってみましたが、見付けることはできませんでした。ユウシュンランはサークル活動で訪れた山で偶然発見できて、意外にもたくさんの株が生えていて驚きつつも嬉しかった想い出です。

ガーデニング,洋蘭

Paph delenatii f. vinicolor の花
Paph delenatii f. vinicolor の花

パフィオの原種系の中で、良い香りを持つものは少ないそうですが、デレナティーはその中の一つです。この株もバラそっくりの良い香りがあります。自分の感じ方だと、ハマナスの香りに近いかなぁと思いました。こちらのパフィオも前回のワーディ・アルバと同じ及川洋蘭園さんの系統です。

Paph. delenatii fma. vinicolor ×sibling ( 'F-238’ × 'Wine Drop’ ) という組み合わせの実生個体で、F-238 は「’Select’×’Old Mountain’」から選抜された大輪系、Wine Drop は「’Upper Field’×’Patty’」から生まれた濃色個体だそうです。ビニカラーというのが「ワインカラー」という意味なので、まさしく赤ワインのような落ち着いた艶のある赤紫が出ていると思います。

ガーデニング,洋蘭

Paph. wardii f. album 開花

ひと月ほど前に開花直前の蕾でしたが、わが家は加温が十分でないのでゆっくりゆっくり育ちました。ようやく咲いてくれた美しい姿に感動しています。NS は 9cm 程であまり大きくはありませんが、撮影日から今日までに少し大きくなって、NS が 9.8cm ともう少しで10cm に届くところまで開いてくれました。写真よりもペタルが上に上がって開いています。

花茎はあまり伸びてくれませんでしたが、初開花なのでこういうものらしいです。株に力が付いてくると30cm位にはなるのでしょうか。仙台の及川洋蘭園さんの交配種なので、来年以降の更なる成長が楽しみです。

ガーデニング,洋蘭

Paphiopedirum wardii f. album

仙台の及川洋蘭園さんから入手した、ワーディの素心花です。山野草的には素心、という呼び方をするアントシアン系の色素が発現しない個体です。洋蘭の世界ではこれもアルバと表現するそうです。東洋蘭や山野草の経験が永いとちょっと違和感を感じますね。それぞれの分野で固有の表現があるのは面白いなと思いました。

洋蘭園さんはどこも独自の系統を大事にしていて、及川さんのこのワーディーも及川ブランドの品種です。今年から咲き始めた初出しの交配種だそうで、緑のストライプがはっきりした弁幅のある花を狙った交配とか。まだつぼみ段階ですがグリーンのストライプははっきりしているように見えます。ペタル(側花弁)やドーサルセパル(背萼片)の幅が出てくれるかどうか……ちょっと細い感じ?

パフィオはそのほとんどが実生苗なので、株が完成するまで花のボリュームも上がっていくことが多いのだとか。この花もそうなってくれると楽しみが増えますね。初めてのパフィオ原種なので、来年以降もちゃんと育ってほしいです。