山野草

アオテンナンショウの苗・大種子

先週末に、アオテンナンショウの実生苗を鉢上げしました。アオテンナンショウ(Arisaema tosaense)は四国や中国地方、九州で自生が見られる日本固有種です。名前の通り全体が緑色のテンナンショウで、最大の特徴は仏炎苞の先が細く長く伸びること。ウラシマソウの釣り糸のようにとても長く伸びるようです。

同様に小葉の先も細く伸びるそうで、実生苗の葉にもそれらしき特徴が出ています。こんなに小さいのに、もうアオテンナンショウとしての気概を感じるというか、なんか可愛らしく思えてしまいます。丸い小葉に緑の花が咲いて背丈もあまり高くならないと、ヒロハテンナンショウのような見かけの種ですが、アオテンナンショウは暑さに強く育てやすい種類です。

山野草,未分類

アマドコロ「白虎」

アマドコロの斑入り品種紹介の続きです。こちらが虎斑の代表品種、「白虎(びゃっこ)」です。雪白斑と呼ばれる真っ白なぼた斑がきれいに入ります。斑の種類としては、虎斑というより底斑になるのかもしれません。かなり昔から知られている品種で、わたしが初めて通販のカタログで存在を知ったのが中学生の頃ですから、今から四十年以上……

当時のお小遣いではとても買えず、お年玉を貯めても数年必要な値段だったと覚えています。子供の頃から斑入りの植物好きだったので、いつか手に入れたい憧れの品種でした。今では手頃な価格で流通していますが、最近は少し減ってきたかな? いつでも売られている品種ではなくなっているように思います。

ガーデニング,山野草

ナルコユリ「黄金笹」

ガーデンチコリさんより購入した、ナルコユリの黄金葉「黄金笹」です。コガネザサって読むのかな? キメラ斑ではない斑入りのナルコユリの仲間はあまり知られていないようで、私の知る限りだとアマドコロ「白虎」という白虎斑、ミヤマナルコユリの烏葉くらいでしょうか。流通していない、個人の棚でひっそり飾られている品種もあるかもしれませんが、覆輪や縞斑の斑入りがほとんどじゃないかと思います。

黄金笹は後暗みの品種だそうですが、芽出しから葉の展開終わりまでの今の時期はとても美しい姿と思います。白虎とともにナルコユリ系の斑入り最高峰の一つと言っても良いかもしれないと思います。

ガーデニング,山野草

セッコク「桃苑」

セッコクの「桃苑(とうえん)」という花です。子供の頃に初めて出てきた、セッコクの紅花としてずいぶんと有名な品種でした。今ではそれほど珍しいとはいえない、淡いピンクの色合いですが、当時はセッコクといえば白、まれに素心がある程度でとても人気があったと思います。

中学生の小遣いでは買うのをためらうくらいの値段だったように記憶しています。もっとも、当時のお小遣いは月千円だったかな。今とは貨幣価値も違いますし、多いか少ないかでいえば少なかったかもしれないw チェーン店のラーメンが一杯140円で食べられた時代でした。

ガーデニング,山野草

セッコク「紫金剛」の花

セッコクの斑入り品種は長生蘭と呼ばれて、江戸時代から続く古典園芸植物のジャンルになっています。しかし花の変異はあまり興味を惹かなかったのか、長生蘭としては扱われていなくて、山野草趣味の中での楽しみとなっています。わたしが子供の頃、ウチョウランやエビネがはやり始めた頃から、セッコクの花物というジャンルが生まれてきたように思います。

これは紫金剛(むらさきこんごう)という桃花の品種で、桃姫タイプと呼ばれるものだそうです。聞香庵さんから購入しました。優しい色合いでよい香りもあります。まだ展開していませんが、葉には蛇皮斑が入るそうです。桃花の品種は茎が長く伸びるものが多く、この品種も伸びます。