サツマチドリ・白地斑紋花7709

しばらく間が空いてしまいました。毎日の大雨で大変な思いをされている方も多いと思います。どうか一日も早く素の生活に戻れるようお祈りしております。

こちらはサツマチドリの白地斑紋花の自然種で、管理番号7709 の個体です。クロカミラン保存会の方に譲って頂いたものの一つです。全体に細かな斑点が広がっていること、幅の広い舌で両肩も張っている様子など、サツマチドリの中でも優良花の一つと思います。

ウチョウラン「白宝」

白宝はかなり古い品種で、昭和のウチョウランブームの初期に世に出た純白花です。子房の色を見てもらうと分かるとおりに完全な青軸白花なので、実生すると純白花ばかり出てきます。いわゆる素心というタイプです。自然種なので花も草姿も全体に小型で野性的です。

栃木産の白花のように大型になる純白花もありますが、小型のものの方が暑さに強い印象があります。球根もそれほど大きくならないように思います。東日本産と西日本産で、同じウチョウランとはいっても変化しているのかもしれません。寒い地方の生き物程大型化する傾向にはありますが、ウチョウランもそうなのかは分かりません。

クロシオチドリ・白地斑紋花

クロシオチドリはウチョウランの地域変異に分類される、長崎県平戸島産のウチョウランです。分類上はクロカミランやサツマチドリのように変種として扱われていませんが、趣味家は早咲きであることや、草姿の割に大型の花が咲くことから区別していました。

小豆島ウチョウランのように背が低く咲くものが多いのですが、この個体は並のウチョウランくらいに背が伸びて、大型の花を咲かせます。濃色花の多いクロシオチドリには珍しい、淡色系の佳品ではないかと思います。このようなはなが自然に咲いているというのは驚きですね。

クロカミラン・準無点

喉元にだけ細かい斑点がある、無点舌のクロカミランです。ありそうで意外と無いタイプかなと思います。わたしが育てているクロカミランは、どれも産地の地元、有田町の保存会の方から譲って頂いたものです。自然種は固体別に番号を付けて管理されていて、野生品は絶滅してしまいましたが、保存会など有志の方による植え戻しが行われています。

ウチョウランより一回り小さい、なで肩の花を咲かせます。保存会の分類番号は3141番です。

秋田美人コアニチドリの濃色花、秋田美人です。球根のボリュームがかなりあったせいか、花も大きくなっているように感じますが、元々大きな花を咲かせるタイプのようです。コアニチドリとしてはかなり特徴のある花形です。