クロカミラン「幸春」

今年は春先に暖かい日が続きましたが、5月中旬から平年並みに戻ったせいか、思ったよりもクロカミランやサツマチドリの開花が進みません。「幸春」はかなり初期に発見されたクロカミランの命名品です。丸く整った唇弁と複雑に入る模様が特徴なのですが、高温で咲くとべたっとした境目のない濃紫色で染まります。
咲いている花の下の方、5月の下旬に咲いていた花を見ると斑紋がはっきりしているのが分かると思います。自分の印象では斑紋花として面白いのは、最初の頃の模様になる花だと思うので、出来ればこの品種は早めに咲き出してほしいと思います。

花形は少し抱え気味というか、横幅を感じる可愛い花なので、クロカミランの斑紋花の中でも特に好きな一つです。クロカミランはウチョウランと比べて距が短く、子房の半分ほどの長さになるものが多いのですが、中でも「幸春」は短い方だと思うのでとてもクロカミランらしい品種です。
増殖率があまり良く無いので数は増えにくいですが、大球に育つとかなり花が多く付くので、作り込みがいのあるよいお花です。
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