ガーデニング,クリスマスローズ

デュメトルムのダブルがようやく開花しました。今年は今までで一番良い咲き方になってくれたと思います。高さも出ているし花首も長く伸びています。WM9505はウィルさんがブダペストの雑木林で発見した、ダブルのデュメトルムが生えていたサイトです。1995年に採取されてからもう四半世紀になるんですね。

今ではいろいろな育種家の手に渡って、原種系交配の重要な親に数えられています。育てている印象としては、一重のデュメトルムより少し育てにくいかなと感じています。それというのも野生から採取されたワイルド個体のせいでしょう。実生を繰り返せばいくぶん人の環境に慣れて育てやすくなるのはどんな花にもあることです。

ガーデニング,クリスマスローズ

デュメトルム・ダブルのつぼみ

固かったつぼみもようやく膨らみ始めて、一週間くらいで咲いてくれそうです。デュメトルムのつぼみは、最初は抹茶グリーンなんですが育ってくると黄緑色に変化します。同じ緑色にしか見えませんが、花びらが生長するときに葉緑素とは別の色素が発現しているような感じがします。

デュメトルムを交配に使うと色が濁る、幾人かの育種家に聞いた話です。濁るという表現は印象が良くないですけど、緑色が入るということのようでした。葉緑素なら元々全てのクリスマスローズが持っていますし、デュメトルムには何か違う緑色の色素があるのかなぁなんて思います。

ガーデニング,クリスマスローズ

ヘレボルス・デュメトルム・ダブルWM9505の芽だし

だいぶ久しぶりの記事になってしまいました。今年は春が早くて、近所では福寿草が咲いたり庭植えのクリスマスローズが咲いていたりします。それなのにわが家のデュメトルムはまだこんな感じです。ふっくらしたつぼみは見えていますが、花茎を伸ばすタイミングを見計らっているようです。

これはウィル・マクルーインさんがブダペストの郊外で発見したと伝えられる、WM9505のサイト番号の個体で、株分けによる繁殖品です。実生ではないので野生で採取されたそのものの株分け個体になります。

ガーデニング,クリスマスローズ

ウィルさんがブダペスト郊外で発見した、クリスマスローズの原種ダブルです。原種系交配の初期のダブル咲きには親としてよく使われたそうです。サイトナンバーはWM9505 ですから、発見されてからもう25年近く経つことになりますね。

この株は現地採取された個体の株分け増殖苗なので、発見時の遺伝情報をそのまま持っている株ということになります。こうしてみるとクリスマスローズの原種はけっこう長生きだなと思いました。宿根草の中には、10年程度で株の寿命を終えてしまう種類も多く、実生で更新しないと維持できないものもあります。