イタドリの花

山梨や長野のあたりでは、スカンポやスイカンポと呼んで、春の芽出しのまだ茎や葉が赤紫色の残る頃に、山菜として利用したりします。秋の紅葉の美しさも相まって、宿根になる雑草の中では割と見逃されることの多い植物です。酸っぱいのはシュウ酸のせいだというのはよく知られていますが、酸味成分はクエン酸やリンゴ酸も持っているので、全体的に酸っぱいもの集めた植物だなぁとおもしろく感じます。
シュウ酸は多食すると結石の原因になりやすいので、野菜のようにどっさり食べるのはおすすめできない山菜です。ただ、シュウ酸は水に溶けやすい性質のため、茹でこぼして水にさらす工程をしっかりやると、ほとんど抜けてしまうそうです。生でかじるとかなり酸っぱいのに、茹でておひたしで食べるとちょうど良い酸味と感じるのは、クエン酸やリンゴ酸がいい感じで残るためかもしれません。
花の感じはタデ科の中でもナツユキカズラやソバに似た雰囲気で、いわゆるトラノオのような花にはなりません。ベニイタドリという淡紅色の花を咲かせる種類もあるので、観賞を目的にするならベニイタドリの方が良さそうです。
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